乗ればもっと街が好きになる「紫川語り部屋形舟」は、川をメディアにしたプログラム

小倉のシンボルリバー「紫川」の賑わいづくりの企画として、ここ数年行われてきた「屋形舟」。年ごとに様々な趣向を凝らした屋形舟が企画されてきました。

・お茶とお菓子を振る舞う「お抹茶屋形舟」

・マジシャンがショーを見せる「マジック屋形舟」

・カラフルなストライプの屋根とアコーディオン演奏の「フランス屋形舟」・・・


それぞれ特徴があって素晴らしいのですが、「もっと何かオリジナリティある企画ができないか?」とトミタプロデュースにお話しを頂きました。

「お抹茶屋形舟」も「マジック屋形舟」も川辺を楽しむ点では十分役割を果たしているでしょう。ここではもう一歩進んで、この街のこの川以外ではあり得ない屋形舟を作り、それに乗ると川はもちろん小倉の街をみんなが好きになるようなものを目指すことにしました。

そこで誕生したのが「紫川十橋 語り部屋形舟」です。

 

◎イメージは、「柳川の船頭」「ディズニーランドのジャングルクルーズ」「寅さんの口上」を足して3で割ったような語り芸を聴かせる屋形舟

◎語るテーマは、紫川にかかる個性溢れる10の橋。

 


ご存知でしょうか。紫川の最河口には世にもユニークな橋が短いスパンに次々・・・10本もかかっています。

「いくらなんでもこんなには要らんやろ」「それぞれ凝ったデザインやしかけでお金をかけ過ぎ!」かかった当時、市民はこの橋をかけ続けた当時の市長を「橋奉行」と揶揄していました。そして市長も交代し、ついには不思議な橋たちのことをみんな話題にもしなくなりました。

しかしそれは本当にモッタイナイこと。せっかく投じた巨大な税金が本当に無駄になります。

文句を言っても橋はもう架かっているのだから、この「紫川十橋」を活かさぬ手はない!なぜなら、わずか2kmの間にこれだけ変わった橋がある街はなかなかなく、せっかくあるなら観光資源とし、市民にも見直され、自慢になるようにしたい。

◎橋ごとに作り込んだ「七五調の決めゼリフ(口上)」やテーマソング:オリジナルの「小唄」

◎地元劇団とコラボで実演演出・・・自由に話すというより、語りの調子まで決めて話す

「紫川語り部屋形舟」では、橋のエピーソードをアドリブで話すのではなく、脚本を作り込み、役者に演じてもらいました。

なぜなら、アドリブ的なしゃべりではある才能のある人しかできなくなりますが、寅さんの口上のように調子まで決まっている語りであれば、誰もが練習すれば真似をでき、いつか多国語展開もできるから。


最後は富田オリジナルののどかなテーマソング「♪紫川に春が来た」を歌うことで、なんとなく船全体に一体感が生まれ〆が分かりやすくなります。最近は舞台の最後にみんなで決まりの唄を歌って締める演出は少なくなりましたが、これも定石の一つ。例えば、紅白歌合戦の最後のお正月の唄、宝塚のすみれの花、8時だョ全員集合のババンババンバンバン などですね(古い!)。

 

年々プログラムは進化を続け、2015年には役者の語り部を助ける「アシスト語り部」役を一般公募。5人の市民が演者として屋形舟の舞台に立ち、大いにお客さんを湧かせることになりました。当初設計した通りの企画の広がりです。



 

 

船を降りる頃にはお客さんは皆この川と橋と小倉の街がより大好きになった!と感想を頂ける企画になりました。