セカンドラインパレードというのをご存知でしょうか。
洋服屋さんのブランドのリーズナブルなヤツの話ではありません。
ニューオリンズの音楽文化で、デキシーに合わせて歌い踊りながら街を練り歩く・・・
そう「聖者の行進」のイメージ、あれがセカンドラインです。
元々ジャズフューネラルで、1stラインがしめやかな葬送曲を演奏するのに対して、
埋葬後の帰り道では一転して賑やかな演奏をするのが習わしで、これがセカンドラインの起こり。
今では結婚式でもセカンドラインパレードをしますし、
ニューオリンズでは、日常的に単純に楽しいパレードとして行われてもいます。
このセカンドラインをなんと、美しい棚田と日本三大薬湯で有名な、
新潟県十日町市の松之山温泉に再現しようというイベントが来月行われます。
松之山温泉×JAZZ
中秋のデキシーランド・スイングジャンボリー
9月7日、8日の土日、松之山温泉に
日本を代表するデキシーランドのバンドを集めて堪能するらしい。
お値段もかなりリーズナブル
日帰りプラン:3000円(当日3500円)
ジャズ堪能1日券+1ドリンク+温泉入湯つきで
宿泊プラン:1万5850円
ジャズ2日券+1泊2食+1ドリンクつき
松之山の棚田の下に雲海が広がる風景はまさに天国的な感じで、
さらに本当にお湯がいい松之山温泉に入ればもう天国気分爆発なのですが、
これにデキシーのセカンドラインまで出てくるとなると・・・
この2日間の松之山は、天国に一番近い町になるのは間違いないでしょう。
これを企画しているのは、今年81歳の現役バリバリの音楽プロデューサー、
イナジーこと稲川実さん。
僕の友人の中でも最高齢!
この世にどんどん天国を作り出してるから、なかなかあちらに呼ばれないらしい。
イナジーは次から次にいろいろ仕掛けていて。
この翌週には新潟にチックコリアを呼ぶという大イベントも控えている。
普通しないでしょう、このスケジュールの詰め具合は・・・。
まことに恐れ入るわ〜。
イナジーとの出会いは僕が新潟にいた2001年ごろだから、今から12年ほど前。
考えたらあの頃はまだギリギリ60代だったのか。
ミスターエナジーって名前でコミュニティFMで番組してる…というので
「稲川さん、それ分かりにくいからイナジーの方がいいよ〜!」と
無理矢理イナジーにしてFMポートで番組はじめたんだったな。
そんなイナジーは、10年も前から、デキシースタイルのセカンドラインパレードを
新潟の田舎の温泉街でやったら面白いだろうとぼんやりイメージをもっていた ということ。
ここが企画者として素晴らしいところ。
山あいの温泉街の小道を、打楽器と管楽器を抱えたデキシーの楽団が練り歩き、
コウモリ傘をさして踊り歩くダンサー&大勢のお客が楽しそうに 着いて歩く・・・
こういう具体的なイメージが持てれば、あとはひとつづつ着地させていくだけになる。
着地作業も大変なんだけど、
まずこの「全体の成功イメージ」をありありと細部まで想像できるかどうか 、
そこがプロデューサーの一番大事な仕事なのです。
9月7日、8日の土日松之山がどのくらい天国に近づくか、
皆さん体感しにいってください!