今回の「美味シティ北九州 海のめぐみ豊前海篇」で、
カニ籠漁のご指導をお願いした長谷川さん、実は本職の漁師ではありません。
イベントなどへ人材派遣する会社の営業担当のサラリーマンなんです。
詳しくは、映像をみてもらうと分かるんだけど、
2年前に仕事の関係で一度船に乗って、その面白さに取り憑かれて、
それから休みのたびに船に乗るようになり、
ついには平日も朝4時〜6時すぎの漁に出てから会社に出勤する日もあるという・・・
なんとも凄まじいライフスタイルなのだ。
映像の中のインタビューで本人も答えているが、
自然を相手に仕事する漁師の楽しさは、サラリーマンでは味わえないものだろう。
それは逆もまた真なりなはず。
長谷川さんの面白いところは、脱サラして漁師になるんじゃなくて、
しっかり2足のわらじを履いているところなんですよね〜。
もちろん、生半可な態度じゃどちらのボスにも相手にされないだろうから
会社も漁も、極めて真剣に取組んでいて、それはそれは大変だろう。
たまにはサボりたいと思う日もあるだろう。
でも、どっちも最高のパフォーマンスを見せ続けて、
コイツがいないと困る…と言わしめる長谷川さん、ただ者じゃありません。
脱サラして生産者として生きる人生もいいですが、
こういう生き方もあるんだなぁと。
そしてもう一つ、それを実現できるのが北九州という街の良さだと言うこと、
改めて気づかせてもらいました。
自宅から港まで20分。会社までも同じくらいという距離感。
街に普通に生産者が一緒に暮らしていて、
サラリーマンと漁師と農家が同じ飲み屋に遊んでいるという感覚。
いろんな人、いろんな仕事、いろんなライフスタイルがあるということを、
ちょっと意識してみるとごく自然に感じられる街というのは、
なかなか面白いなぁと思うのです。
こういうのは、人口や地理的なサイズ、産業構造、まちの歴史、
コミュニティの在り方など、様々な要因が絡み合って実現すること。
ハワイ人が、会社に行く前にサーフィンしていくのと同じように、
会社に行く前に、漁師さんや農家さんを手伝って、相手にも喜んでもらって、
満足感と多少のおすそ分けをもらって生きるってのは、
そうとう今風でかっこいいライフスタイルだなと思いました。
もちろん、大変なのは間違いありません。
僕にはできません。はい。
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「美味シティ北九州 -海 山 川と大地のめぐみ-」は、
北九州ムービーチャンネルでご覧になれます。