トミタプロデュースでは、プロデュース型人材の育成にも取り組んでいます。
2016年5月12日、青山学院大学での授業を行いました。
「公共経済学概論 ~ 地方創生に向けてのプロデューサー ~」というシリーズで、「プロデュース概論」が富田の担当です。
事前にきいていたのは
「教室がざわざわうるさいようなら遠慮なく指摘してください」
という話でしたが、いやなんのなんの〜、学生の皆さんたいへん熱心にきいてくださいました。
そこで思ったことを少し書きとめておきます。
番組みたいに考えた授業
地方創生のためのコンテンツ企画を考えるノウハウを、たった90分(ワークもあるので実質1時間もない)でポイントをぱーっと伝えて、提出課題として自分が育ったまちを素材に「そのまちならではのコンテンツ企画」を考えてもらいました。
そんなの無理でしょ〜と思うなかれ。意外なくらいみんな真剣に聴いてくれてましたし、理解も相当してくれたのではないでしょうか。
かなり濃い情報量のまま講義は進みました。
ビジネス経験もなく、マーケティングの勉強もそれほどしていない学生さんには、正直言ってかなり難しい話だったことでしょう。一般的なマーケティングの理解は前提で、コンテンツプロデューサーがとるべき別の考え方…みたいな話が展開するのですから。
でも、大教室の後ろの方の学生まで、みんな最後まで真剣にきいてくれているのが写真で分かります。
この情報量の濃さを維持して最後まで飽きずにきいてもらうために、僕がした工夫は、ちょっとした「演出」です。
今回の授業では、いつもの大人向けセミナー以上にエンターテインして、ちょっとしたジングルやいつも使うテーマ曲など「音パーツ」を作ってオープニングや場面転換など演出してみました。
つまり、大学の授業を「番組みたいに考える」ということですね。
「授業」と「教養番組」とは、ほとんど同じようなものなのです。
若者の良さは、固定観念がうすいこと。その感覚が企画を生み出す
「授業」はこんな感じ。
「番組」はこんな感じ。
「イベント」はこんな感じ。
「仕事」はこんな感じ。
「アルバイト」はこんな感じ。
「ボランティア」はこんな感じ。
「遊び」だとこんな感じ。
みんなそれぞれ固定観念を持っていますが、その固定観念を壊すことこそが企画者としての第一歩です。
先日の「紫川語り部屋形舟」でアルバイトしてくれた大学生たちもそうでしたが、仕事への先入観が無い若者には、発想の転換や広げ方のポイントを少し説明してあげるだけでぐんぐん伸びる可能性を感じます。
それが大人になると「役割」をわけ、「予定」を決めないと行動できなくなり、「常識」のリミッターが強くかかった中で、ものごとを考えるようになる。
この固まったアタマを揉み解すのはなかなかたいへんですが、学生はまだまだ柔軟。この時期にどんどん、固定観念から外れたものに出会い、感じ、自分のアタマで考えてみてほしいと思いました。
そして、最後にはみんな「自分の育ったまちの独自コンテンツ企画」を提出してくれました。
提出時にざっとしか見ていませんが、けっこう面白そうなものも散見されます。
今きいたばかりの考え方を使って、いくつかの例やヒントを元に、わずか数分で地方創生のコンテンツ企画の「種」を出せるなんてなかなか大したものです。
帰りがけ学生さんに「どうだった?」と声をかけると、多くの学生が「面白かった」という感想をくれました。そのレスポンスが一番嬉しいですね。
こちらも面白かった。来月も行きます!