テレビ黎明期の名企画に学ぶメディア化戦略② キユーピー、アサヒペン

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テレビも昔はもっと大胆で自由な企画が成り立つメディアでした。創成期ならではのエネルギーがあった昔のテレビ企画には、いま“放送型オウンドメディア”を考えていくのにヒントになることがたくさんあります

今回もそんな昔のテレビ名企画から、ヒントになるものをご紹介〜その意味や現代での応用編を考えていきましょう

 

いまも続く料理番組の名企画「キユーピー3分クッキング」

あのテーマソングを聴いたことが無いという日本人はまずいないと言っていい長寿番組「キユーピー3分クッキング」1962年に始まって、2015年現在まだ続いています。(ちなみに、キユーピーの社名の「ユ」は小さな字じゃないって知ってました!?)

1962年と言えば、昭和37年。39年の東京オリンピックの2年前です。きっとまだまだマヨネーズのような洋風調味料を使う家庭が少なかった時代でしょう。

使うイメージが湧かなければ広告しても当然売れません。そこで、強烈にイメージを伝えるために番組を制作したわけです。

当時は「サラダ」でもなんだか“よそ行き”な響きだったことでしょう。食卓にはご飯とお味噌汁、小鉢と焼き魚・・・という時代。

そこで憧れの洋風ライフスタイルを見せるハレの日の料理番組も企画できますが、キユーピー3分クッキングでは「家庭料理」にフォーカスします。キューピー製品を使う「家庭料理」。主婦に自分が作るイメージを持ってもらうことで消費者を育てていく作戦です。

 

アサヒペンの名企画「日曜大工110番」

アサヒペンは塗料メーカー。「日曜大工110番」は、1969年から1976年まで番組名を変えながらも放送が続けられた、日曜大工ノウハウを伝える番組です。

こちらは終了してだいぶたつので知らない人も多いかもしれませんが、自分で何かを作るの大好きな富田にとっては、子供ながらに影響を受けた番組のひとつでした。笑

いまのように、ホームセンターがそこら中にある時代ではありません。それでも、マイホーム、マイカーの広がりとともにDIYが日本にも徐々に広がっていく時代に、こちらもキューピーの番組同様に、消費者を育てた番組だといえるでしょう。

 

“既にはじまった未来”を一般化してみせる

映像番組を定期的に見せることは、具体的なイメージを持ってもらうことに繋がります。そして、人は自分が具体的にイメージできると行動に移すようになります。

現実にはまだ一般化とは言えない・・・という商品やサービスのプロモーションには、“既にはじまった未来”を、少し演出してごく普通のように見せる番組手法は今ももちろん有効です。

あまりに高額になったテレビでは中小企業には少し難しいかもしれませんが、インターネットを使えば可能です。

“既にはじまった未来” あなたのビジネスではどんなことを思い浮かべますか?

 

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