トミタブログ

映画「超高速!参勤交代」は今の福島へのエールだった

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先日、僕の企画「2014年北九州の旅〜通好みの街をゆく」のために北九州に来てくれた映画監督の本木克英さんの新作『超高速!参勤交代』が公開になりました。

友達だから言うわけじゃなく、この作品は本当にいい映画です。誰もが楽しめる痛快娯楽作品に、しっかりとメッセージが込められている・・・。

 

ネタバレ気味ですがご紹介しましょう。

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佐々木蔵之介演じる殿様は福島、磐城の小藩の大名。冒頭のシーンで農民の持っていた大根を泥付きのままかじって満足そうな表情。

陣内孝則演じる幕府の悪老中は、その小藩を上様への献上品に大根の漬物を贈る貧乏藩とバカにするが、その漬物の素朴な味が結局は彼らの最大の武器になる…。

福島の大地の恵みを誇りに丁寧にいきる人々に、ムチャクチャな無理難題を課す幕府の悪老中……そう、どこかできいたことのある構図です。

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現実世界では悪老中はなかなか退散しませんが、映画のなかでは痛快なラストシーンに思わず感動して目頭がうるみます。こんな娯楽映画でなんで泣けるのかと思うけど、それは現代の福島の人たちへのエールなんだよね。

「現実にもこうなるといいけど、無理だよね…」という気持ち、「本当に悔しいだろうな…」という気持ち、「でも最後の蔵之介のセリフに福島の人も少し救われたかも…」という気持ち、映画の小藩と現代の福島とがオーバーラップして感情移入すると思わず涙せずにおられないのだ。

というように、あきらかに福島問題へのメッセージが込められた映画だけど、しかし、映画のプロモーションには一切そのことはプッシュされていません。
そこがこの作品のミソで、だからこそ多くの人に福島のひとの気持ちを考えるきっかけが与えられるはず。いかにもなメッセージ映画を観るのは、最初からそのメッセージを受取りに来た人だけだけれど、『超高速!参勤交代』は、もっと別のタイプの人たちに、大事なことを考えるきっかけになることだろう。

本当に大ヒットして欲しいと思います。
超オススメです。
最初の一週間にどれだけ入るかで、その後の上映スクリーン数に大きく影響するらしいので、ぜひ皆さん劇場にお運びください。