僕もお手伝いしている辻屋本店のイベントシリーズ「あさくさ和装塾 That's和ンターテインメント」

いつもならお客さんのほとんどが和装。。。ということで、非和装人はちょっと居にくい雰囲気なんですが、今回は「大正ロマンの時代、大衆芸能の聖地だった浅草」がテーマということで、洋服歓迎、パナマ帽でもかぶってモボモガ気分で来て頂ければますます歓迎となっております。ただし足元は下駄でね♪

 

さて、今回のゲストの一人はボードビリアンのBARONさん

ボードビルショーというとエノケン(榎本健一)やロッパ(古川緑波)で有名ですが、当時一斉を風靡した舞台のスタイルで、歌にタップにマジックにジャグリング・・・様々な芸をミックスさせてとにかくお客様を楽しませるという芸能デパートみたいな芸人さんのことをボードビリアンと呼ぶんです。

最近じゃなかなかそんな人はいませんけど、このBARONさんは正真正銘のボードビリアン。

何しろ、7月にカナダ・モントリオールで行われたボードビルのフェスで日本人として初の優勝を果たしたとか。

すごいね〜。おめでとうございます!

 

 

もう一人はカンカラ三線で、明治大正期の「演歌」を歌う岡大介さん

 

「演歌」といっても、北島三郎の世界ではありません。

当時の演歌は演説歌。

おっぺけぺーの川上音二郎が有名ですが、デモクラシーの香りぷんぷんのプロテストソングなんですね〜。

とは言えそんなに難しいものではありません。特に有名な「東京節」なんか、「ラーメちゃんたらぎっちょんちょんで、ぱーいのぱーいのぱーい!」ですから、なんだかわけが分からない。笑

でも、よく歌詞を聴いてみるととってもその時代の雰囲気が伝わってきます。

 

大正の頃の浅草は、大衆芸能の街としてそれはそれは栄えていたそうです。

「伝統芸能」じゃありませんよ。「大衆芸能」。

 

テレビの無かった当時、大衆芸能と呼ばれるエンタメは単に娯楽というだけじゃなく、世の中で起きていることを伝え、ときに体制を批判し、どうにもならないことを笑いに替えてきた・・・まさしくメディアでした。

和の芸能と言うと、どうも「伝統芸能」とか「文化」ってイメージで、そうすると政府に“保護”される対象みたいなイメージがつきまといます。

でも本当は、エンターテインメントもメディアも政府に少々睨まれるくらいがちょうどいい。っていうか、そうでないと危険です・・・よね?

和文化=国立劇場でしかやってない・・・なんてことになったら、そりゃもうエンタメでもメディアでもありません。和装だって同じ。エンタメ性とメディア性を失ったら文化は死んだも同然です。

そして、最近は伝統イメージが次第に強まっている浅草ですが、実はそんなエンターテインメントの聖地であって、枠からはみ出した人間たちのエネルギーで元気だった街なんです。

浅草が変な文化保護区域にならないうちに、今回のイベントでは、当時の資料をあちこちから集めてその時代の雰囲気を伝えられたらと思っています。もちろんお二人の生演奏・生エンタメもたっぷりお楽しみいただけます。モボモガ気分で浅草へ〜。お待ちしております。

お申込みは、こちらから。

http://getaya.jp/eventguide/wasoujuku201408/

 

そうそう「下駄屋.JP」ようやくリニューアルしました

お買物の方もゆっくりお楽しみ下さい。