メディア・プロデューサー、クリエイティブ・ディレクター トミタプロデュースの富田剛史です。
本日は2025年8月16日。80年目の終戦の日の翌日。
アメリカではトラさん・プーさんが戦争終結に向け会談を終えて仲良く(?)記者会見をしていました。僕はそれをニュースで見ながら、朝9時からのネット番組に出る準備でした。
戦争のない未来があり得るか?子どもたちと哲学対話
そうです、今朝は日本ママ起業家大学 の2025夏休み特別バージョンネット番組「Good Morning Mirai +」に出演して、子どもたちといっしょに哲学対話。
テーマは「戦争のない未来はあり得るか?」
日本の終戦記念日あけの日だからのテーマですが、トラさんプーさんのおかげでさらにタイムリーに。
「戦争のない未来はあり得るか?」高3、小6、小3にはヘビーなテーマで、たった10分くらいで対話が深まるわけもないんだけど、夏休みの一日、そんなことを変なオジサンと話したことが、後から各人の中で深まっていくと良いなと思っています。

で、僕はどう思っているかを先に書くと、「世界で戦争のない未来はあり得る」と考えました。どうせ、アタマお花畑オジサンとか言われるんだろうけど。。。そう思った理由を久々のブログに残します。
戦後80年の年、各社で実施したアンケートを見ると…
終戦後80年の節目ということもあり、今年は例年に増して様々なアンケートを各社実施しています。
そのいちいちは挙げませんが、
- 戦争はなくならないと思っている人が大多数
- 日本が戦争をすることは無いと思っている人が多い
- 自分や身近な人が戦争に行くのは想像がつかない人が大多数
あたりが、僕の大雑把な印象です。
要するに、戦争はなくならないけど自分ごとじゃない感じ。
これを、平和ボケだとか、そんなことじゃ生き残れないとか言う人はいるでしょうけど、そうでしょうか?
特に若い世代には、戦争をする日本が想像がつかないわけですが、もちろん彼らも戦争を知らないわけではない。ただし、「歴史上の出来事」や「遠いどこかの話」としてしか捉えられないだけ。そして、僕は「平和ボケ上等!この感覚が世界に広がらないだろうか」と思ったわけです。
戦国時代にタイムトリップすれば、この国に戦(いくさ)がないなんて想像できない人だらけだろう
戦国時代を考えてみてください。日本はそこら中で戦をしていました。あの頃生きてた人は、「この国に戦が無くなる日なんて、いつか来るのだろうか?」と思ったに違いありません。
だけど、今では隣の県が攻めてくることを想像するほうが難しいですよね?
もしくは、武士が常に刀を身につけてそこら中にいた…そんな時代は戦国時代よりも遥かに長く千年以上もこの国の常識だったわけです。鎌倉時代以降、誰も刀を持たない時代が来るなんてみんな想像できないでしょう。
だけど、今ではこの国ではほぼ誰も真剣の日本刀なんて持っていませんよね?
武士が刀を持っていたことは、もちろん今の日本人もみんな知ってます。
でも、時代劇のヒーローに憧れても、チャンバラごっこが流行ったとしても、真剣で切り合いたいと思うわけでは決してない。
無論、今でも諍いは日々あるし、気に入らないことや、許せないようなこともある。時々武力事件もありますが、少なくとも大多数の人は武力で解決しようとは考えないのが今です。時代劇の時代に後戻りすることは無いんです。
ちょっと話がそれましたが、要するに、日本では戦後80年かけて「若者にとって、戦争は歴史上の出来事」になり、それは悪いことではないように思うということ。そしてそれを世界中に広げることで、戦争はなくなるのではないかと言いたいわけです。
世界中で、戦争をしない世の中が100年続けば、それはずっと続くのではないか
戦争の悲惨さを、二度と忘れてはいけない非戦への強い思いを、次の世代へとバトンを渡していかなければならない・・・戦後80年の今年、戦争体験世代とその二世世代は強く思うのは当然だし、大切なことだろうと思います。
一方で、もしかしたら「戦争を自分事としてはイメージできない人」を世界中に増やすことこそが、戦争のない世の中を作るキーではないかというのが僕の意見のポイント。これ言ってる人はあまり聴きません(もしかして、何かすごく間違っていると感じたなら、ご意見下さい。やさしい言葉でね)。
では、それには何が必要か?
世界中で、100年以上戦争が起きないこと、ではないでしょうか。
100年経つと、世代がだいたい3~4代入れ替わって、直接語る人がいない「歴史上の出来事」になるからです。
今はまだ、直接の恨み、憎しみ、恐怖と怒り、忘れられない遺恨が突き動かす衝動などが抑えられない人がたくさんいます。その人たちにとって戦争は、嫌だけどしなければならないものかもしれません。
でも、日本の戦後80年の歩みのように、戦後まもなくはマグマのように煮えたぎっていた想いを耐えながら、第一世代が徐々に居なくなり、第二世代の悲しみも徐々に薄れていき、第三世代、第四世代になって、忘れてはないけど遠い出来事になっていく。
そんなこと、あり得ない? いや、でも分かりませんよね。過去の歴史を振り返れば、その時はあり得ないと思っただろうことが、今ではそこに戻ることこそあり得ないとなっていることはたくさんあるんですから。
サンマリノをリーダーに百年非戦国の市民ネットワークを作ったらどうだろう
ちなみに、80年以上戦争をしていない国は、国連加盟の193カ国の中で、日本を含めて8ヶ国だと言われます・・・アイスランド、フィンランド、スウェーデン、ノルウェー、デンマーク、スイス、ブータン、 日本。しかしもう少し調べると、世界で最も古い共和国のサンマリノは、なんと建国以来1700年も戦争していないそう…すごい!これをいれると9ヶ国、実際はもっとあるかもしれません。
そんなサンマリノをリーダーとして、非戦百年国の会(市民ネットワーク)でも作って、徐々に世界に会員を増やしていくのはどうでしょうか。
毎年、百年満たない他の国も含めて会員を募り、戦争せずに◯年を迎えたことを称え合い、若者たちを中心に文化交流を図ったり、非戦国であり続けるために必要なことを話し合ったりする。開催国でのイベントだけでなく、インターネットLIVEをできるだけつないでオンライン交流も活発にする。
そして提言を世界に発表し、各国為政者に渡して非戦を「意志」をもって訴え続ける。
オジサンもあと20年後、戦後100年のイベントに出られることを楽しみにしています。