この数年グラミー賞なんて気にもしてなかったんだけど、
今年はどういう訳かcross fmで生中継なぞするものでつい情報が入ってきて、
久しぶりに洋楽(この言い方もかなり年代を感じるね)の世界に接したら、
いやぁ〜世の中変わってきているんだなぁと実感したのでブログに書いておきます。
若者(というオジサンの呼びかけもいまだ慣れないけど)には
「そんなの当たり前!」と笑われるかもしれないけれどね・・・
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今年の主役ダフト・パンクのパフォーマンスはもちろん素晴らしかったけど、
それより何より僕がここ数日完全に取り憑かれているのは
最優秀新人賞を獲ったマックル・モア&ライアン・ルイス。
シアトル出身の白人ラッパーと、プロデューサーのコンビで、
メロディー部のボーカリストは曲によっていろんな人をフィーチャーしている。
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新人賞以外に4部門での受賞を果たしていて、
アメリカでは昨年すごい注目ぶりだったのが分かるが、
日本ではまだCDも発売になっていないアーティスト。
とは言えこれだけ全米で話題になっていれば日本版が出てそうだけど
なんと彼らはインディーズ!自分たちのレーベルで音楽を売っているのだ。
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まぁ百分は一見にしかず。
まずはグラミーでも最優秀ビデオにノミネートされたこのビデオを見て下され。
「Can't hold us」・・・Like the ceiling can’t hold usと歌っていて、
意訳すると「天井(限界と思ってること)をぶち破れ!」という感じかな。
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詳しい歌詞の内容は、対訳検索をするといろんな人が訳しているのでチェック!
要するに・・・
オレは自分たちのやり方で成功するぜ!
大手レーベルなんてクソクラエ!さぁ今こそオレたちの時代だ〜
みたいな歌です。
最後はマックル・モアがシアトルのシンボルタワーのてっぺんに、
この曲が入ったデビューアルバム名「THE HEIST」と書かれた旗を掲げる!
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これをインディーズのアーティストが作ったのか・・・
インディーズというと、ガレージバンド的なイメージだったのはもう昔。
こんなハリウッド映画級の壮大な世界観を実現できるなんて、
その「理由」に思いを馳せないわけにはいかなかったなぁ。
その「理由」こそが時代の変化の本質だし、みんなにヒントになることでしょう。
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さらにマックルモアは、ぜんぜん違うタイプの曲でも最高な音楽と映像を見せてくれます。
一つは、古着のオシャレを楽しむ若者の気持ちを歌った「Thrift Shop」
もう一つは、同性愛者の愛の一生を歌ったラブソング「Same Love」
いやぁ〜、ホントに名曲です!
僕が見た順番に、掲載しておきますので、ぜひ見てみてください。
歌詞も検索してみると、なおいっそう楽しめるでしょう。
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マックル・モアの話が非常に長くなってもうお腹いっぱいでしょうが、
最優秀レコード賞、最優秀アルバム賞など主要部門を総なめにした
ダフト・パンクというユニットについても、初めてそのライブを見て
「へ〜〜!!」って思いましたよ。
感動したというよりも、感心したという感じなのですが。
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僕の印象では「あー ♪One more time〜って歌ってた人たちね・・・」くらいなものだったんだけど、今回のグラミーで見て改めて調べてみました。
(ホントに無知で恥ずかしいですが・・・)
彼らはフランス人の2人組だったんだね〜。
二人が憧れた70年代80年代のソウル、ディスコの音楽の巨人たちと、現実にコラボしたのがこの前のグラミーでのスペシャルなパフォーマンスだったわけだ。
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彼らは曲は作るけど、楽器を弾くでも歌うでもないアーティスト。
しかも人前では常にロボットスタイルなので、顔も分からない。
変な話、ホントにいるのかどうかも分からない。
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まぁみんな居ると信じてるし、僕もそんなにそこを疑ってるわけでもないですが、
でも実は複数人のアーティスト・プロデュースユニットが曲を作っていても
誰もぜんぜん分からない・・・。
ボーカロイド初音ミクと同じような存在なのだ。
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ライブやメディアパフォーマンスではいろんな人がロボットの中に入っていても
誰もぜんぜん分からない・・
くまモンと同じような存在なのだ。
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いやぁ〜、面白いと思いませんか?
日本人アーティストがグラミー主要部門を独占するなんて日が近く来るかもしれない。
だって、ダフト・パンクのようなパターンなら、日本人がやってるという方が
世界の人にとってももっとクールなストーリーに思えるような気がします。
楽曲プロデュースだけするユニットで、
演奏もボーカルも世界中の素晴らしいアーティストとのコラボで、
ライブにはロボットがでてきて素晴らしいテクノロジーに裏打ちされた
パフォーマンスで魅了していく・・・・
しかし、それが果たして本当に日本人かどうかもぜんぜん分からないけど。
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一方で、マックル・モアの世界は、
「生身の人間が生み出す音楽」ということをものすごく強調している。
このギャップ・・・
大手レーベルの国際プロジェクトでメインストリームを完全制覇したダフト・パンクと
独立レーベルでシアトルローカルをめちゃ強調してスゴイ勢いのマックル・モア&ライアン・ルイス。
この両方を賞賛できるところが、アメリカと言う国の底力なんだなあと、
改めて衝撃を受けたグラミー賞でございました。
オモシロいね。
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ダフト・パンク &往年のソウル&ディスコオールスターズ
のパフォーマンスはコチラ
スティービーの声が伸びないのが少々残念だな・・・と思った