トミタブログ

ESDに必要なのはコンテンツマーケティングの考え方

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考えてみると自分がラジオ時代にしてきた番組企画は、最近よく言われる「コンテンツマーケティング」であり「インバウンドマーケティング」であったなぁと思っています。

「よく分からない横文字ならべて何の話し?」と思われそうです。比較的新しい言葉なので少し説明しましょう。

 

「インバウンドマーケティング」や「コンテンツマーケティング」は、広告を消費者に邪魔じゃないものにしようという試みです。

昔は広告と言えばマス広告で、企業側の伝えたいことをできるだけ大量に、何度も刷り込んでいくやり方が普通でした。「リーチ」と「フリークエンシー」、つまり広告が何人に届くか、同じ人に何回刷り込めるかが最重要。消費者が初見〜欲しいと思うまでには最低3回の接触、7回接触が最適!などとガンガン広告を送り込んできます。消費者の気持ちを考えるというよりも、ただの数字です。ゲームのようです。

ところがどっこい、消費者はやっぱり人間でした。笑
そんな広告には反応しなくなっていったのです。一方でインターネットが広がり、中でもSNSとスマホの普及が爆発的に進みます。その結果、多くの人がマスコミよりネットから情報を得るようになっていきます。

ネットでも当初はバナー広告など“邪魔な”広告が主流でした。しかしだんだん、もっと違うやり方をしないと消費者が反応してくれないことに、広告マンや企業も気づきます。「検索」してユーザーが喜んで来てくれること、一度来たユーザーが次を楽しみにしてくれること、みんなに口コミを広げてくれること・・・それには、コンテンツが必要だ!そこで企業自身が面白いコンテンツを発信して、メディアになっていくという新しいマーケティングが起こるのです。

企業の目的は最終的には自社商品の購入ですから、そのための「広告」には違いないのですが、消費者が嫌がらない広告、嫌がらないどころか、好かれ、できればファンになってもらえるように・・・と考えてその姿はどんどん「記事」や「番組」・・・つまりメディアの<本編>に近づいていきます。

(気になる方、「オウンドメディア」関連本、何冊か読んでみては?いかがでしょうか)
 


 

さて、実はこの問題にラジオはかなり早く直面しました。

ラジオ局にお金を出してくれるのはスポンサーで、スポンサーや広告会社が「リーチだフリークエンシーだ」と言えば喜んでガンガン宣伝をせねばなりません。一方で聴いているリスナーはうるさい広告が増えれば聴かなくなります。

他のメディアの台頭により、営業も聴取率もどんどん厳しくなったとき、営業は人気番組のいい時間にもっとCMチャンスを作ってくれなきゃ売れないと言い、制作はこれ以上営業枠を作ればリスナーが離れると言って、責任の押付け合いの議論を始めます。

これを解決するにはどうすればいいか?「面白い営業枠」を増やすしかありません。

そこで富田は、スポットCMのセット売りではなく、短くても自社買い切りの自社名が冠される番組をスポンサー毎に個別に企画を練って提案したのです。

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最初はスポンサーも広告会社も理解ができません。例えば「毎週15分もあってもそんなに宣伝することないよ」なんて言うわけです。「15分ずっと宣伝してってことではありません。CMチャンスはこれまで通り90秒、ただし番組本編でも御社のことを“好き”になってもらえる企画を実施するのです・・・」

そして、スポンサーの情報にある「魅力の本質」を抽出し、「コンセプト」を研ぎ、リスナーが楽しみにしてくれる形に構成・演出して「番組」にしてきました。多くのスポンサーがとても喜んでくれて、多くの企画は長期続きます。つまり営業収入が安定していきます。それでいて番組は充実し、リスナーもその番組(コーナー)を楽しみにするようになります。さらに、内容が充実すれば、メディアとしてステーションブランドも上がっていくという良い形になっていきます(現実にはそれほどきれいには行きませんけど・・・)。クライアントにしてみれば、ラジオというマス媒体でコンテンツマーケティングをしている形ですね。


さて、話は変わって<ESD>です。

Education for Sustainable Development・・・「持続可能な開発のための教育」というキーワードが、あちこちで言われています。日本でも今後の教育を考える重要施策として、文科省と環境省、場合によっては経産省などがそれぞれ取組んでいる状況ですが、力を入れてる割にぜんぜん知られていないキーワードなので、詳しくは検索してみてください。笑

ESDでは、常に「経済発展」と「環境」と「幸福」とがせめぎあっていて、簡単に答えが出ません。しかし今日ふと、「コンテンツマーケティング」の考え方が必要かもしれないと思ったのです。

ESDを推進しようという団体は、理屈や脅迫ではなくコンテンツによってこっちの方がいい、こっちの方が好き・・・という人(消費者)を増やし、その消費者の支持をバックに企業を動かせば、徐々に変わっていくという考え方です。

ESDの楽しさをみんなが共有する魅力的なコンテンツが必要なのでしょう。さもないとどうしても「ネバナラナイ」の話で広がらないですよね。そしてそのコンテンツを発信し続けるメディアが必要です。

いろいろなNPOが、ソトコトやgreenzのような形のメディアになることを意識する・・・自分たちの出したい情報をドンドン発信するのではなく、受け手にどう好かれて広がっていくかという視点ですべての在り方を見直していく・・・。そんな発想の転換ができれば、もしかしたら「持続可能」な社会はあり得るかもしれないと思いました。それが難しいんだけどね〜。




こちらは富田お薦め「メディア化参考書」
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他にも、「オウンドメディア」関連本、何冊か読んでみては?

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