トミタブログ

「働き方改革」の先に必要なことは、原始人みたいに楽しむこと!?

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コンテンツ・プロデューサーでSDGsプランナー、トミタプロデュースの富田剛史です。
新聞を見ていたら、またもや未来のことが気になったのでブログに書き留めておきます。

 

私たちのひ孫は週3日、1日3時間働いて『あー疲れた』と言う時代になる?

12月7日の新聞によれば、東京大学のイベントでソフトバンクの孫氏と中国のアリババグループ創始者マー氏との対談が行われ、AIがつくる未来についてマー氏は「テクノロジーは人生をより楽しむことを手助けする存在だ。私たちのひ孫は週3日、1日3時間働いて『あー疲れた』と言う時代になる」と語ったそうです。

 

確かに、今後AIとマシンの発展によって人が働かねばならない時間は、減っていくことでしょう。

それを単純に「良いこと」と考えるのは、「仕事」=「労働」=「辛いこと」という発想に基づいています。労働時間が減っても得られる収入が変わらないのであれば、「そりゃ良いことじゃない?」と思っている人は案外多い。

また、経営者側の発想からすれば、「労働時間の縮小」=「人件費削減」なので、バラ色の未来をイメージさせながらそれを推し進めたいのはよく分かる。

しかし、僕は「ヤバいな・・・」と思いました。

なぜなら、人間が働くことで得ている報酬は「経済益」だけではないから。

『報酬三分説』的には、良き仕事の報酬は「経済益」「評価益」「満足益」のバランスを取るべきというのが僕がいつも言うことで、AIとマシンの発展で労働時間が減れば、人が働くことで得られていた「喜び(=満足益)」も同時に減っていくことを忘れてはいけません。

その喜びとは、想像力を駆使し自分なりの創造性を発揮する喜びです。
世の中が便利になり経済活動が盛んになったとしても、「人間がするいい仕事」が減っていったら社会から「満足益」が消えていき、別の大変な問題をますます大きくすることでしょう。

 

ゲームは近い将来、酒やタバコ、クスリなどと同じように規制の対象になるだろう

同じ日の新聞に、若者達のネットゲーム依存の現状が分かる調査結果の記事が載っていました。

調査は依存症の専門治療を行う国立病院機構久里浜医療センターが10代から20代を対象に実施した国による初の実態調査だそうです。

  • 85%が過去1年間にゲームをしており、その8割がスマートフォンを使用
  • プレイ時間は平均で1日2時間以上が3割を超えた
  • 6時間以上が2.8%、休日だと12%以上もいた

またも「こりゃ、ヤバいな・・・」と思いました。

ゲーム

辛い労働をする時間が減って得られる時間を、想像力を刺激し好奇心を満足させる時間に当てなければ意味がありません。決してその時間を、AIが導き出す正答や動きを競うゲームの時間に当てないように強く意識する必要があるでしょう。

確かに、ゲームの楽しさを貪るのは人の性(さが)なのかもしれません。しかしそのままその性を貪り続ける事は、人の理性で食い止めればなりません。カジノ規制法もそうでですが、ゲームにはやはり法的規制が必要なのかもしれません。中毒性と言う点ではアルコールや薬と変わらないですから。

 

こんなことを言うとゲームが好きな人やゲーム業界に関わる人からは大反発が予想されますが、大事なポイントなのであえて書くことにします。

ゲームが人にもたらす良い点もある事はもちろん理解できます。ゲームによって得られる満足感もあるでしょう。

しかし誰かがプログラムしたことを(それがAIが導き出すものならなおさら)攻略するために、想像力や五感を総動員して時間を費やして満足益を得ていく事は、人が決してはまってはならない道ではないでしょうか。人の労働時間を減らしているのも、それで余った時間を費やさせているのもAI…ということになったら、人は一体何のために生きているのか分かりません。

 

働き方改革で得た時間を、人間しかできない過ごし方でどれだけ楽しめるか

いま社会がもっと真剣に議論していかねばならないのは、「働き方改革」と同時に「遊び方改革」「楽しみ方改革」かもしれません。機械やAIに頼らず、よりアナログに手を動かし五感をフル稼働させて、人間しかできない時間の過ごし方をどんどん取り戻していくことがとても必要なのではないでしょうか。

僕は個人的にはスマホでもPCでもゲームは全くしないし、何でもないことに面白さや楽しみを発見するのは我ながら大得意で、そんなバカみたいな能力がもしかしたら今後他人の役に立つのかもしれないと思ったりしました。

 

「想像力強化のトレーニングジム」でも作ろうかしら・・・。
現代のツールが使える原始人みたいになれたら最高!

世界を変えるような発明や仕組みを考えて、AIとロボットの時代に「ビジネス」を発展させていく人には、逆に人間しかできない楽しみごとにどれだけワクワクできるかが大事な気がします。

例えば・・・

面白い話を作ろう!
お話しして人を楽しませよう!

音楽を作ろう!
歌を歌おう! 演奏しよう!

絵を描こう!
オブジェを作ろう!
花を飾ろう!

踊ろう!舞おう!飛ぼう!
駆け回って遊ぼう!

魚を釣り、
木の実やきのこを採り、
山菜を採ろう!

野菜を作ろう!
お皿も作ろう!
料理を作ろう!
服だって作ろう!

なにかそんなことを、新規事業に役に立つ研究のため…ではなく、単純に楽しんでみたらいいのではないかと。

子どもも、若者も、大人も、年寄りも…できればみんなごちゃまぜで。Born to be wild!!

 

そこで取り戻した「人間の感覚」は、ビジネスやコミュニティの問題解決にものすごく役に立つかもしれませんし、何の役にも立たなくてもそれぞれ自分が嬉しいってだけで十分です。
大変で、うまくできなくて、苦労しても下手くそかもしれないけれど、何か自分ができることが少しづつ増えていったら、きっと生きているのが楽しくなるはずです。ましてそれで、自分の周りの人が一人でも喜んだりしたら最高です。

「何の話?」「それが未来の人間のやることなの?」とピンと来ない人も多いかもしれませんが、僕はそういうことをする人、教える人と習う人、スターになる人・・・が本当にたくさん出てくるのが「SDGsの時代」の姿なんじゃないかと本当に思っています。

今は「?」でも、もう少し時間がたったら、もっとハッキリしてきますよ、きっと。

よりアナログに手を動かし五感をフル稼働させて人間しかできない時間の過ごし方で楽しむこと、それがみんな当たり前にできるようになったときに、AIやIT 、ドローン、ロボットなどの機械文明の進化が人類の幸せに向けた発展と同じベクトルになるのではないでしょうか。

 

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