新年明けましておめでとうございます。
相変わらずの筆無精でなかなか自分のブログの更新ができませんが、今年2016年もさほど力まずに時々気が向いたら書いて参ります。本年もよろしくお願いいたします。
今日は、正月に神のお告げのようにふと気がついたことがあるので書き留めておきます。「プロデュース」ということの本質が、くっきりと見えてくるのではないかと思います。
「function」と「message」
トミタプロデュースでセミナーなどをする時に必ずお話しする「function」と「message」という考え方。
人が何かを受け入れるのには二つの側面があって、
一つが「function」一つが「message」である。
「メディア化」を考えるのに最初に意識しておくべきことです。
そして、昨日改めて気づいたことは、実は「function」と「message」がバランスよく揃った状態を『理想』と言うのだということなのでした。
「function」を日本語で言うと「機能」だとこれまで説明してきました。しかし、これがセミナーやワークショップで伝えても人によってはなかなか理解できない。
例えば飲食店ならば、料理の味も、量やカロリー表示も、値段も、みんな基本的に「function」である…と言うと、「機能」という言葉を非常に狭いストライクゾーンで捉える人にとっては「ん?値段が“機能”??」という風になるのでしょう。ここでつまずくと「メディア化」の意味全体が腑に落ちるまでにはかなり遠のいてしまいます。
もう少しいい伝え方は無いものかなぁ〜と考えていたら、ふと、漢字一文字で表せばそれは「理」であろうと思ったんですよね。
理由の「理」。
「一理ある」とか「理路整然」とか・・・
納得いくことという意味です。
では一方の「message」の方はどんな字で表せるのか?
もちろんそれは「想」です。
ほら、2つあわせて『理想』。
「function」と「message」がバランス良く揃った状態が「理想」なのか!と自分で妙に感心してしまいました。
「理」と「想」を合わせてプロデュースする
ちなみに、「message」というのは、例えば飲食店であれば店主、料理人、経営者の「想い」「考え方」です。分かりやすく言うと、店がメディアで取材された時に、記事や番組の中心になるのは基本的に「message」です(ハウツー物などはそうじゃないケースもありますが)。
これは、他人のメディアに取材されるときばかりじゃなく、自ら「メディア化」する場合もより重要なのはメッセージ。なぜならメディアとはメッセージを届けるための媒体であるからです。
プロデュースとは、「message」がより強烈に伝わるようにすることだと言っていいでしょう。
かといって、もちろん「function」がおろそかではもちろんいけません。
バランスが悪いと「理想」から遠のきます。
そんなわけで、「理」と「想」と、バランス良く揃えて、「理想」のプロデュースを目指そうじゃないか…と思った年の初めでありました。
「理想」は明治時代に西周があてた「idea」の訳語
「理想」という言葉のことを軽く調べてみると、明治時代に思想家の西周(にしあまね)が作った訳語だそうです。何の訳かと言えば・・・「idea」。イデアです。
(参考:レファレンス共同データベース)
「イデア」とは、ギリシャの哲学者プラトンの哲学の基本を成す考え方なのだそうで、ものごとの本質・真の姿を表すらしいのですが、詳細はややこしいので割愛します。
(気になる人はそれぞれググってみてください)
まぁ要するに「本質」であり「理想」であり「function」と「message」がバランス良く揃った状態なのか…と思うと非常に興味深く、プラトンが急に身近に思えてきたりしました。笑
そして、もちろんこの「イデア(idea)」は、「アイデア」の語源でもあります。
企画の基本として、よきアイデアを得るのに「function」と「message」を意識するというのは、我ながらまさに的を射ていたなぁと。
2016年も、「番組みたいに考える」方法論を駆使して、いろいろな会社、お店、学校、地域などを魅力的なメディアにして、皆さんのファンづくりのお役に立つように活動をして参ります。
今年は、まじめにメルマガも発信します。ほんとに。よかったらご登録くださいませ。
本年も何卒よろしくお願い申し上げます。
2016年1月4日
トミタプロデュース
富田 剛史 拝